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02-4.過渡応答解析理論(直接法)|動解析入門

過渡応答解析は時刻歴応答解析とも呼ばれ、時間軸で解析を進める手法です。時間軸で解析を行うためには時間積分という数値解析手法が用いられています。数値積分には様々な手法がありますが、ここではNASTRANで採用されている方法について説明します(直接法の時間積分でよく使われるニューマークβ法についてはこちらを参照してください)。

基礎方程式の導出

ある時刻tにおける動解析の基礎方程式は下式のようになります。

 ・・・(2-4-1)

[M]:全体質量マトリクス、[C]:全体減衰マトリクス、[K]:全体剛性マトリクス、{F}:全体荷重ベクトル、{x}:全体変位ベクトル(上部に付いているドットの数はその微分の階数を表す)

時刻tにおける変位、速度、加速度をその前後の時刻(t+Δt、t-Δt)を使って下式のように近似します。速度や加速度は中央差分法的な近似ですね。

 ・・・(2-4-2)

 ・・・(2-4-3)

 ・・・(2-4-4)

{x}:全体変位ベクトル(上部に付いているドットの数はその微分の階数を表す)、u:全体変位ベクトル

荷重についても下式ように近似します。

 ・・・(2-4-5)

式(2-4-2)、式(2-4-3)、式(2-4-4)及び式(2-4-5)を式(2-4-1)に代入します。


 ・・・(2-4-6)

式を整理すると、

 ・・・(2-4-7)

上式が過渡応答解析(直接法)の基礎方程式となります。

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