6.設計者向けCAE|CAEの効果的活用法
簡単に利用できる設計者向けCAEだが・・
CAEは誰にでも簡単にとはいかないとかいうと、いや設計者向けCAEがあるじゃないかと言われるかもしれません。
確かに最近のCAEシステムは使い方に関しては、どのシステムも簡単で使い易くなってきています。そのため設計者向けCAEというジャンル?があるほどです。しかし、これは単に高度な機能がないだけということもできます。よく使う機能だけに絞って実装し、CAEの専門家(以後CAE技術者)でなくとも簡単に使えるようにしようというものです。
当然のことながら、使い方が簡単なことと適切な解析モデルを作れることとは別です。使い方が簡単でも不適切なモデルを作ってしまっては何を評価しているのか解らなくなってしまいます。簡単なシステムでも、それを扱うには、やはりそれなりの専門知識が必要だと考えます。
しかし、すでに標準化された簡単なモデルであれば、十分設計者で活用できると思います。設計者が活用するCAEについて考えをまとめた記事は以下です。重複する内容もありますがご参考に。
CAEのツールというのは、高度な機能がないほど近似の程度が増していきます。また、近似の程度が増すほど、どう近似するかを決めるために高い技術力が必要とされると考えます。したがってそのようなシステムは何も土台のないところでいきなり活用され成果を上げるとは思いませんが、社内にCAE技術者がいて、彼らが事前にモデル化検討をして、標準化されたものであれば設計者はツールとしてCAEを有効に活用できると考えます。そういった方法で運用しているところも多いと思います。
ただし構造の大幅変更への対応や新たな負荷モードの追加など、日々新たに検討べきこともたくさんありますので、一度標準化したからずっとそれを踏襲されるとは限りません。したがって技術を持った人材の存在が不可欠と考えます。