05.全体剛性マトリクスの組み立て|FEM基礎理論
改めて前項で求めた離散化された1次元構造解析の有限要素式(4-15)を以下に示します。
・・・(4-15)
式(4-15)において、Σは要素ごとのマトリクスを全体マトリクスとして組み立てることを意味しています。本項では全体マトリクスの組み立て方について説明します。
まず式(4-15)の左辺についてΣを用いないで表記してみます。
・・・(5-1)
ここで、この場合のベクトルやマトリクスはそのまま足せません。そこで、ベクトルやマトリクスを全節点数n+1まで拡張して考えることにします。
まず式(5-1)の右辺第1項を同義な下式に置き換えます。
・・・(5-2)
式(5-1)の右辺第2項も同様に、
・・・(5-3)
同様にn項まで置き換えてそれらを総和しますと、式(4-15)の左辺は下式のようになります。
・・・(5-4)
ここで、式(5-4)の右辺を下式のように略記することにします。
・・・(5-5)
そうしますと最終的に式(4-15)の左辺は下式(5-6)のようになります。
・・・(5-6)
ここで、[K]マトリクスは全体剛性マトリクスと呼ばれます。