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5.どう使う?|CAE基礎

設計の上流段階での利用法

設計の上流段階ではいろいろな技術的な検討を行います。新規構造や新規機構を織り込む場合には、その案が実際に成り立つかどうかを十分検討しなければなりません。しかし、まだ実際の物として作られてはいないので、実験により確認することができません。そのようなときにCAEを用いてコンピュータ上でその製品について解析することで、強度や性能が狙い通りになっているかを事前に確認します。強度や性能に問題があることが解れば、直ちにモデルに修正を加え、また解析、などというように目標を満足するまで繰り返し解析を実施し、机上で製品の作りこみを行うことができます。

また強度や性能を満足してもコストが高くては売れませんので、いかに安く作るかの検討にもCAEは利用されます。この場合にもやることは基本的に同じなのですが、たとえばできるだけ軽くしたい場合は、肉を削ったり、板厚を薄くしたり、穴を開けたりなど、強度・性能を満足するかCAEを使って確認しながらぎりぎりのところまで重量を少なくしていきます。

さらに現行の製品や他社の製品との比較にも利用されます。なかなかCAEで実際の現象を正確に予測することが難しい問題も多々ありますので、そのような場合は実績のある現行の製品や他社の製品と計算上の性能を比較することで、これから開発する製品の性能を予測してやろうという考え方です。計算値と実測値はこの場合必ずしも一致しませんし、一致させようともしない場合があります。あくまでも計算上の値で相対的な比較を行います。この方法は結構実用的な方法です。

実機で不具合発覚後の問題解決のための利用法

たとえば強度的な問題であれば、なぜ壊れたのか?を解析により明らかにし、そしてどのような対策を施せばよいのかを検討します。もちろん実際に物を作って確認しながら検討してもよいのですが、CAEを用いて机上で検討したほうが早いです。この場合、しっかりメカニズムが判明して、CAEでそれが再現できていることが条件ですが・・。実はこの辺が結構難しく、CAEだけでは正確に再現できない問題もあります。これにはその製品の使われ方を正確に認識できていなかったり、より複雑な現象が連成していたりとか、いろいろな原因が考えられます。

実験ができない、あるいは実測が非常に困難な現象の可視化

たとえば自動車のエンジンルーム内の流れの様子や高温高圧環境下で起こっている現象を可視化することは非常に困難です。 計算上においては特殊な環境をいくらでも作り出せますので、そのときの現象を確認することが可能になります。

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