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解析例|PTMT

解析モデル

ある質量・慣性を持った物体を4つのばねで支持した場合を考えます。説明上、連成が強くなるようばねを不規則に配置しています。

図の一番大きい立方体が質量要素です。黄色い立方体はばね要素です。矢印が3本ありますが、これは荷重要素で、重心位置にある2つが、物体に加わる加速度による力をモデリングしたもの。もう一つの荷重はトルク荷重です。この物体がエンジンとすればその出力軸をイメージしています。

その他宙に浮いてる水色の球がありますが、これは観測点です。静解析で、ここでの変位を計算します。何か干渉してはまずいものが近くにある場合などは観測点を用意します。

質量要素以外はいくつでもモデリングできます。

解析結果

固有値解析

<振動モード>

図はMode4(17.09Hz)をアニメーションで表示しています。 左側に固有ベクトルと各成分の寄与量を表示していますので、このモード内で各自由度の成分がどのくらい含まれているか定量的に把握できます。

ちなみに、ばね特性の設定の中に動倍率の項目があり、固有値解析では設定したばね定数にこの動倍率をかけた値をばね定数として使用します。これはゴムの特性を考慮したものです。

(図は静止画ですが実際はアニメーションで表示しています)

<モードの寄与量>

・全体表示

各モード内で質量要素の自由度の各成分がどのくらい含まれるか棒グラフで表示します。

Mode1はX方向の並進モードが主体的であり、Mode2はX方向の回転が主体的だが、Z方向の並進も25%くらい含まれるとかが、全モードに対して視覚的に理解できます。この図ではいちいちアニメーションで確認しなくても、モード全体(1〜6)の振動形態をを大まかに把握できます。

・モードごとの表示

図はMode3について、各成分がどのように含まれているか表示しています。この場合Y方向並進が主体的で80%含まれています。その他X方向回転(Rx)が15%程度。
数値も表示しているので定量的に判断できます。この値はアニメーション表示のときも表示されます。

・成分ごとの表示

図はX方向回転(Rx)の成分が各モードでどのくらい含まれているかを表示したものです。

この場合Mode4とMode2に多く含まれていることがわかります。

 

 

静解析

図はトルク荷重による変位を表示しています。

左側の文字列は各主要なポイントの変位と観測点として定義したポイントの変位を表示しています。ばね要素の変位に関してはばね座標系での変位も同時に表示します。これは防振ゴムの歪みなどを検討する場合に利用できます。

その他

現在のバージョンでは動的荷重に対する変位や、それを各周波数で連続的に実行した周波数ステップ解析も可能です。

また、マウントの配置やばね定数を最適化する機能も実装しています。